こんにちは。現役保育士のかずこよです☆
今回は保育士らしく、「鬼ごっこ」について考えていきます。
保育に携わっている方には、必ず読んでもらいたい記事になっていますので、最後までご閲覧ください!!!
鬼ごっことは。
保育に携わっている人で、鬼ごっこを通らなかった方は少ないのではないでしょうか。
なぜなら、幼児期では、「ルールある遊び」から人間関係や健康の領域のねらいとして活用することが多いと考えるからです。その「ルールある遊び」の代表の一つとして鬼ごっこがあげられると思います。
しかも鬼ごっこにはアレンジ要素が多く「色おに」「高おに」「手つなぎ鬼」「氷おに」など様々な形で発展して遊べます。
では、その「鬼ごっこ」ってどうやって導入していくのがいいのかを考えていきたいと思います。
鬼ごっこってどこでできるの?
鬼ごっこは自分と相手の最低2人がいないと成立しない遊びです。そのため、子どもは鬼ごっこを通して人と関わることになります。
その人と関わることは家庭ではできないので、保育園や幼稚園での集団生活からでしかできません。
保育園や幼稚園は、家ではできない経験をする場になりますので、様々な経験をさせてあげましょう。
では、人と関わるにはどのような力が必要でしょうか。
それは自発性です。
自発的に動き出す中で子どもはいろいろなことを経験して学んでいきます。
自発性を育むには
初めて保育園に来た初日の子(A君)に「鬼ごっこしよ」と声を掛けるでしょうか?
多分大体の人はさせないと思います。
なぜなら、子どもは初めての場所で、緊張、不安などの気持ちを持っているのではと考え、まずは遊びを提供する前に、信頼関係を築くことが優先と考える人が多いと思うからです。
我々保育者は、まず一番初めにすることが「信頼関係を築く」ということが必要ということがわかっています。
そして、子どもは信頼関係が築かれているなかでしか、自発的に周りと関わることをしません。
なので、信頼関係を築き、自発性を育むことが第一歩です。
自発性
では次に、信頼関係を築くことができたから、A君は自発的に鬼ごっこに勝手に入っていくのかと考えると答えは違います。
なぜなら、A君は保育園に初めて来て数日しかたっていないので、鬼ごっこがどんなものかわかっていないからです。
じゃあ、A君が「鬼ごっこは楽しそうだから、やってみたい」と思うには私たちはなにをしていけばいいでしょうか。
それはA君に色々な経験をさせてあげることが必要になります。
色々な経験とは今回に至っては、「鬼ごっこをするうえで、必要な知識、経験」です。
必要な知識とはルールですね。
タッチされたら鬼になる。鬼になったら追いかける。などです。
このようにルールを理解することが出来ると「それだったらやってみたい」と思うかもしれません。
しかし、子どもが「やりたい」と思うようになるのには経験の積み重ねが必要です。
ルールがわかっても「やりたくない」という子は、いったい何を思ってやりたくないのでしょうか。
それは、「その遊びが楽しいのかな?」と思っているからです。
子どもも大人も、それが楽しいのかな?と考えているときはあまり動き出しませんよね。
大人だと今では、インスタやTwitterで情報を集めてから「楽しそうだからやってみようかな」となりますが、子どもはインスタやTwitterの代わりに「経験」をしてから、やってみたいという気持ちが生まれていきます。
では鬼ごっこをしたいと思うには、どんな経験が必要かというと
・まずは走ることが楽しいと思える経験
・保育者や友だちに追いかけられる・追いかける経験をする
などです。
このような経験が子どもの中にあると、ルールを知ったときに
「走るのは楽しい」
↓
「友だちを追いかける(追いかけられる)ことが楽しい」
↓
「ルールがわかる」
↓
鬼ごっこというものを「やってみたい」という自発性が出てきます。
もし、走るのが楽しくないと思っている子に、鬼ごっこの楽しさを伝えても、やりたいとおもいませんよね。
なのでまず、鬼ごっこをするにはどんな経験が必要なのかを考え、やりたいと思える経験を積み重ねてあげることが必要です。
保育者は「鬼ごっこを友だちと楽しむ」というねらいを月案や週案で立てたときには、鬼ごっこをしたいと思うには、どんな経験をさせればいいのだろうと考え、意図ある経験をさせてあげることが、子どもの自発性を育む働きかけになります。
先ほどはA君自身への働きかけでしたが、時には、鬼ごっこをしている子の中に加わり、一緒に楽しんでいき、「鬼ごっこって楽しいよ」という雰囲気を作って、A君に見てもらうことも必要となります。
このようなことをしていくことで、保育者は保育者になっていくと思います。
保育者のプロ意識
保育者と親の違いは仕事と生活です。
保育者は子どもを見てお金をいただいています。そのため、家でできることをしていても、ただの「人」となってしまいます。なので、保育者にしかできないもの、いわゆる「プロ意識」を持って保育をしていかなければなりません。
親はこどもに、友だちと関わってほしいと思っても「ほら、あの子と遊んでおいで」と言います。保育者は「子どもが自ら入りたいと思うにはなにができるだろう」と考えることが仕事です。そこに、素人とプロの違いにあります。
素人とプロの違いを知り、明日からの保育で「私にはどんなことが出来るだろう」と考えるきっかけになってもらえたら嬉しいです。
これからも保育のヒントや育児のヒントになることを書いていきますので、ぜひ読み続けてください、